【お金の話】第15回:100円ショップがずっと100円なのは良いこと?

こんにちは、やすです。

何かモノを買うときは安い方が良いと考えますよね。お財布から出て行くお金が少なくて済むわけですから。

あなたもチラシでスーパーの特売品を探したり、ネットの比較サイトで一番安い家電を買ったことがあるかもしれません。

そこで、こんなことを思ったことはありませんか?

  • 100円ショップは昔からずっと100円で安くて嬉しい。このままずっと続いてほしいな。

そうですね。ずっとお値段が安いままなのは良いように見えます。

ですが今回はその裏に隠れた危険性を今回は見ていきたいと思います。

あなたがこの記事を読み終わる時には、

デフレが続いた時の危険性がわかって、収入のことを真剣に考えるようになる

という状態になれるかと思います。

それではレッツゴー!

結論

  • モノの値段が上がらない状況(デフレ)が長期的に続くと、収入が減って生活が苦しくなる

スーパーの特売のように毎月25日だけトマトが安い、つまり一時的に安いのは問題ありません。

しかし20年前から今に至るまで100円ショップが100円で商品を売っているのは、あなたの家計に影響があります。

理由

モノの値段が上がらないということは企業の業績が上がりません。

企業の業績が上がらないということは、収入が上がらないという意味です。

社員の給与は企業の収入から支出するわけですから、収入が上がらないと給与も増やせないのです。

具体例

景気のタイプ

最初に景気のタイプに2つの種類があることを見ていきましょう。

タイプ特徴
インフレーション(インフレ)・モノの値段が上がる
・お金の価値は下がる
・需要>供給
デフレーション(デフレ)・モノの値段が下がる
・お金の価値は上がる
・需要<供給

値段、価値、需給関係のそれぞれが逆の動きをしますね。

ここで1つ補足です。

お金の価値が上がるとか下がるとはどうゆうことでしょうか。

例えばスイカが1000円で売られていたとします。

このスイカが2000円になったとすると値段は2倍になっています。価格の視点からは2倍なのですが、スイカの視点からするとお金の価値は半分になったということです。

この場合はお金の価値が下がったということになります。

極端な例ですが、もしスイカが100万円になったら1万円の価値は今の10円くらいの感覚と考えるとわかりやすいでしょう。

お金の価値が上がるのは逆のケースです。1000円のスイカが500円になるとお金の価値は2倍になったと言えます。

景気のサイクル

景気はインフレとデフレが繰り返し起きることで変わっています。そしてインフレとデフレは交互に起きています。

インフレの後はデフレ、デフレの後はインフレです。ずっと夜が続くことはなく、必ず夜明けがやってくるということです。

しかし今の日本は20年以上景気が低迷しています。長期間にわたってデフレが続いているのは世界的に稀です。

【お金の話】第13回:経済の動きが家庭に与える具体的な影響とは?で触れましたが、消費者物価指数(CPI)が景気の動向を知る上で1つの目安になります。

CPIの伸びがよければ景気が良いと考えられますが、ずっと低迷しています。

ここ最近CPIの伸びが良かった年は、消費増税や原油高といった外的要因によるものです。経済そのものが良くなったわけではありません。

問題点

インフレとデフレの特徴は理解できましたでしょうか。

さてデフレが長期化すると何が問題なのか。

企業の売上が上がらない

モノの値段を安くする

企業は利益を得るためにコストカット

最大のコストである人件費をカットしようとする

正規労働者のコストカットはなかなかできないので、非正規雇用の雇用を促進して人件費を下げる

非正規雇用の雇用を促進して人件費を下げる」についてデータで見ていきましょう。

出典:厚生労働省:「非正規雇用」の現状と課題(https://www.mhlw.go.jp/content/000830221.pdf

正規雇用は正社員、非正規雇用はパート・アルバイト、契約社員、派遣社員などのことです。

非正規雇用の割合は近年若干下がってはいますが、伸び続けています。

そしてこちらは同じく厚生労働省の雇用形態別の賃金グラフです。

出典:厚生労働省 正規雇用労働者・非正規雇用労働者の賃金カーブ(年齢階級別・時給ベース・2019年)(https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-03-23.html

4つの折れ線グラフがありますが、上方の2つが正規雇用者で下2つが非正規雇用者です。

どの年代においても正規労働者(正規雇用)の時給が非正規労働者(非正規雇用)を上回っています。50歳代ではその差がとても大きいですね。

日本はいまだに年功序列の賃金体系の会社が多いので、定年を迎える直前の50歳代(正規雇用)が賃金水準が一番高いのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

  • モノの値段が上がらない状況(デフレ)が長期的に続くと、収入が減って生活が苦しくなる
  • 収入源を増やす、支出を減らす、資産の運用を行うことで経済状況に左右されにくい家計の体質を作る。

厚生労働省のデータによると、1995年と2018年の所得(中央値)を比較すると545万円から437万円に下がっています。

なんと100万円以上下がっています!

これはとんでもない金額ですね。

ここで1つ、私の体験談です。

私は以前、アメリカのカルフォルニア州に住んでいたことがあります。その時に感じたのは「あらゆるモノの値段が高い」でした。

家賃も月30万、40万円は普通で、年収1000万円程度だと生活するのは苦しいと言われていました。この「高い」と感じたのは日本と比べてのことです。

当時(今もそうですが)、カリフォルニア州は多くのテクノロジー企業が集まっていました。Google、Amazon、Facebook(Meta)、Appleといった巨大企業がその景気を牽引していたわけです。

そんな中、某ハンバーガーチェーン店の店長の年収は1200万円程度というニュースを見たことがあります。日本では考えられない給与水準ですね。アルバイトの最低時給も年々上がっていて、15ドルくらいになっていました。

つまりカルフォルニア州はインフレが続いていたわけです。モノの値段が高くなっていましたが、それに合わせて収入も増えていったわけです。

インフレもデフレも長期間続くと色々な弊害が起こります。

今のアメリカはインフレが進みすぎてしまっていて、クールダウンをしようとする金融政策が出されています。

日本は長期のデフレが続いていますが、将来の明るさが見えないことが原因の1つだと思います。

インフレやデフレは繰り返し発生しますので、家計の対処を常に考えておくことがポイントです。

毎日の学びがあなたの人生を豊かにします。
今日も一緒にコツコツ学んでいきましょう。

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